vs トゥームキング 3000ポイント戦

過日、2015年1月3日。
予てよりの告知通り、秋葉原にある、ゲームショップアローズにて、新春FBゲーム会を開催しました。
当日は、7人のプレイヤーと、多くの観戦者様達のおかげで、大変盛り上がった一日となりました。
ミニチュアゲームプレイヤーの正月としては、非常に良い一日に出来たと思います。
参加者の方々は勿論、場を提供して頂いたアローズ店長にも感謝致します。
有難う御座いましたヽ(゚∀゚)ノ パッ☆

さて、ここからは当日、対戦した対トゥームキング戦のレポート…の予定だったのですが、だいぶ詳細を忘れてしまったので(汗)、ちょっと手法を変えて、物語風なダイジェストレポートになります(ダイジェストといいつつ、長文ですが(笑))。

やはり、記憶が鮮明なうちに、メモるなり、ゲームをビデオ撮影しておくなりしないとですね…(´・ω・`)

ちなみに、対戦相手のスコーピオンキングとは、この趣味を始めた頃からの旧友であり、もっとも尊敬しているミニチュアゲーマーでもあります。
互いの事情もあり、6年ぶりのゲームとなってしまいましたが、さて、どうなるか。
長くなりますが、ゆっくりとお付き合い頂けると幸いです。

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と、その前に、シナリオと、ロスターの紹介です。
今回、キングは8版になって初めてのゲームということでしたので(その状態で3000ポイントに誘うのも鬼だが)、シナリオは正面決戦に。
適当にテレインを配置した後、ドワーフ先攻でゲームを開始した。

ドワーフ側のロスターは以下の通り。
・至高王ソルグリム
・セイン シールド、誓いの石、Rune of Fortitude×2、Rune of Stone
・ルーンスミス シールド、Rune of Spellbreaking×2、Rune of Stone
・ハンマラー×20 シールド、コマンドグループ
・アイアンブレイカー×24 コマンドグループ、炭化爆弾
・スレイヤー×10 ジャイアントスレイヤー×3を含むコマンドグループ
・ロングベアード×20 シールド、コマンドグループ
・ウォリアー×25 シールド、コマンドグループ
・サンダラー×10 シールド
・クォーレラー×10 シールド
・キャノン Rune of Forging、Rune of Burning
・ボルトスロウアー Rune of Accuracy、Rune of Burning
・ジャイロボマー

対するトゥームキングは、セトラ王率いる精鋭に加えて、2体のスフィンクスの姿が見える。
スコーピオンキングのブログ(ウォーハンマーとメタルミニチュアな日々)に、トゥーム側のユニットの写真が上がっているので、本記事と合わせて閲覧ください。

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霜の月3日。
至高王ソルグリム率いる遠征部隊は、最果て山脈の南の山間を進んでいた。
その日は、夜も明けぬうちから濃い霧―まるで、父祖の真白き顎髭の様な―に周囲を包まれ、鬚先に付いた岩パンのカスにも気づかない程であった。

ふと、ソルグリムは、白い闇の中に違和感を感じた。
それは、なにか忌むべき存在が潜んでいるかの様な、鬚先がピリピリするような感覚であった。
彼は、右手を挙げ、隊に停止を命じた。
それを受けたハンマラーの楽者が、行進停止の角笛を吹き鳴らし、それに呼応する音が、周囲の部隊からも響き渡った。

行進の足音がぴたりと止み、しんと静まりかえった中、それに合わせる様に吹いた、一陣の風の音だけが聞こえた。
その風が霧を払い、視界を露わにした時、ソルグリムは、感じた違和感の正体をそこに見た。

白い闇から浮かび上がる様に現れたそれは、少々年季の入った装備を身に纏った、人間のように見えた。
しかし、その装備の隙間から見えるところに肉はなく、真白く乾いた骨が見えるのみであった。

「不死か…」
敵襲を告げる角笛の音が響き渡る中、ソルグリムは、忌々しく呟いた。

最初に敵の突撃を受けたのは、ウォーリアー達であった。
廃墟となった塔の横に陣取っていた彼らは、猛然と土煙を上げて突撃してくるチャリオットの部隊に、怯むことなく、正面から立ち向かった。
しかし、その勢いを止めることは敵わず、奮戦空しく、その骸を地に晒してしまう。

その隣では、セイン率いるシールドベアラーが、無数に蠢くスケルトンウォーリアーを待ちかまえていた。
大盾を構え、鉄壁の陣を敷いた彼らにとって、動きの鈍いスケルトンなど敵ではなかったが、自分らよりも倍近い敵の数に、長期戦を強いられることになってしまった。

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1ターン表で、盤面中央まで進軍したドワーフの各ユニットに、トゥームの足の速いユニットが突撃。
はやくも接近戦が開始され、ドワーフウォーリアーのユニットが敗走。追撃を受け、全滅。

一方、森の中を進んでいたスレイヤー達は、森の向こう、朽ちた山小屋の向こうから、巨大な像がこちらに向かってくるのを見ていた。
化粧岩で作られたであろう、その像は、朝日に輝き、職人でもある彼らが感心するほどの美しさを持っていた。
「相手にとって不足無し!」
巨人殺しの1人がそう呟き、斧を構えると、他の者達も、倣う様に愛用の斧を握りしめた。

ソルグリムは、戦場を、力の台座の上から見定めていた。
敵は、おそらく南方の砂漠に住むという不死達であろう事は、その身につけた煌びやかな武具で見てとれた。
なぜ不死達が、この地に居るのかは判らなかったが、元より、話の通じる相手ではないし、ここで退くわけにはいかなかった。

「…!」
ソルグリムは、”それ”を確認すると、獲物を見定めたかの様に目を細めた。
彼の正面にいる、親衛隊と思わしきスケルトン達の後ろに、4頭の馬―馬だったモノだが―に牽かれた、一際豪華な戦車に乗る、不死の王を見つけたのである。

倒しても黄泉上がってくる、不死への有効な対処方法は一つ。
不死を甦らせる魔力を送り込んでいる、”頭”を倒すことである。

戦車に乗る不死が、その頭であり、敵将軍であると判断したソルグリムは、部隊に前進を促し、敵将を討ち取るべく、行動を開始したのであった。

その時、ソルグリムの後方に陣を構えていた、火砲隊のキャノンクルーは、自分らとソルグリム達の部隊との間に、異変が起きるのを見た。
突如、地面が盛り上がったかと思うと、次の瞬間には地面が割れ落ち、その黒い穴の中から、人と蛇を繋ぎ合わせたかの様な、禍々しいスケルトンが現れたのである。

ソルグリムと共にいたハンマラーの殿兵も、その異変に気が付いてはいたが、一度行進を始めた部隊は、容易に隊列を変えられるものではない。
そして、支援砲撃を行おうにも、キャノンは砲撃を行ったばかりで、砲身の放熱すら完了していない状態であった。

このままでは、陛下の身に危険が及んでしまう!
そう考えたクルーは、せめて、こちらに敵の意識を向けさせようと、咄嗟に足元にあった石を掴みあげ振りかぶった。
その刹那、彼は、敵の暗く落ち窪んだ眼窩に、あるはずのない、瞳を思わせる赤い光を見た様な気がした。
そして、それが、不意に此方に向いた様に見えた。

ジャララララッ!
突如、身を翻した蛇骨の不死は、耳障りな音を立てながら、キャノンへと突撃を開始した。
その速さはあまりにも早く、キャノンクルー達に、それを止める術は無かった。
そこらの人間よりは、遥かに腕っ節の強い彼らではあったものの、流石に、三体もの巨大な不死を屠ることが出来るほどの力は持ち合わせてはいない。
絶望的な状況に追い込まれた彼らではあったが、多少なりとも足止めを出来ることに、ソルグリム達の背を見送りながら、笑みを浮かべるのであった。

戦いが始まって、既に数刻が過ぎていた。
戦場は入り乱れ、双方共に、かなりの被害を出していたが、決め手に欠ける状態で、消耗戦の体を様してきていた。
このまま戦いが長引けば、夜を迎え、不死達に有利な状況へと転がりかねない。
ソルグリムは焦らされながらも、その時が来るのを、座して待っていた。

「敵大将、来ます!」

そして、その時は来た。
敵大将の親衛隊と思われるスケルトンの部隊と共に、4頭立ての戦車に乗って、敵大将、セトラ王が突撃してきたのである。
この機を逃すまいと、ソルグリムは力の台座の上で立ち上がり、セトラに向けて一騎討ちの宣言を挙げた。
セトラからは、応える声こそなかったが、その手に持つグレイヴを突き示す事で、了承を示していた。

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ウォースフィンクスの突撃を受けたスレイヤーの部隊は、多少の被害を出すものの、これを退け、撃破。
ソルグリムとハンマラーは、トゥームガード、セトラ王の突撃を受け、ソルグリムが一騎討ちを宣言。セトラ王がこれを受ける。
盤面中央に出現した、セパルクアル・ストーカーがキャノンに突撃、これを撃破する。
ドワーフウォリアーを撃破したトゥームチャリオットは、ボルトスロウアーに突撃する。
盤面右では、ネクロスフィンクスが、サンダラーに突撃した。

斯くして、総大将同士の戦いが始まった。
セトラが、ソルグリムを串刺しにしようとグレイヴを突き出せば、ソルグリムはそれを斧で弾き払い、そのまま斧を叩き込む。
それをセトラが身を翻しながらかわし、その勢いを乗せて、グレイヴで切り払う。
両者共に、攻防一体の技を繰り広げ、その力強くも美しい戦いは、周囲の者達を圧倒し、鼓舞させた。

「流石は、最強と名高きセトラ王…だが、ここは主らが砂漠ではない!」
ソルグリムは、声高らかに言い放ち、グリムリルの斧を打ち込んだ。
斧の刃は、セトラの胴を捉え、バキバキと、骨が砕ける音と手応えを感じさせながら、深く、吸い込まれる様に食い込んでいく。
セトラの怒りに満ちた瞳の炎が、奈落の穴の様な眼窩に見えた気がした。
一瞬、背骨と思われる太い手応えに、刃の進みが引っかかったが、ソルグリムは、そのまま、力任せに、斧を振り抜いた。

四半時にも及ぶ戦いは、遂に決着した。
体を真っ二つに分断されたセトラ王の体がゆっくりと宙を舞い、落ちる。
その瞬間、セトラ王の体が黒い靄のように分散したかと思うと、ソルグリムの体を包み、その姿を隠してしまう。
「陛下!」
ハンマラー達の動揺した声が上がるが、それを制するように、グリムリルの斧が、靄を切り払った。

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攻撃力の高いセトラ王に対して、防御力の高いソルグリム。
互いに拮抗した状態での一騎討ち戦は、3ターンにも及んだが、なんとか、ソルグリムがセトラ王を打ち倒す事が出来た。
トゥームのお家芸ともいえる、倒された時の呪いの発動もかわし、この一騎討ちは、ソルグリムの勝利で幕を閉じた。

戦いは終息した。
セトラ王を打ち倒されたトゥーム軍は、その不死の体を維持する為の魔力の源を失い、徐々に地に還り始めていた。
しかし、いまだ多くの不死達が残っていたし、ドワーフ側の被害も甚大であった。
ソルグリムは、落ち日に赤く染まる空を見上げ、このまま、夜戦に突入しても、被害が更に広がるだけと判断した彼は、全軍に撤退を指示した。

その日、遠征を遮られたドワーフ達の恨みは、怨恨の書の新たなページに綴られる事となったのである。

6時間にも及ぶバトルは、トゥーム側の辛勝で幕を閉じた。
セトラ王を屠ることに成功したものの、ドワーフ側の被害は甚大で、ポイント的には負けとなりました。
しかし、ゲームとしては熱く、充実したものとなり、数年ぶりの対戦とは思えないほど、ブランクを感じさせない、キングとの対戦は、本当に楽しかった!
なかなか、互いの事情でタイミングが合わず、すぐに次の対戦を! と言うわけにはいかなそうですが、また、是非、対戦をしたいと思います。

こんどは、ちゃんと、ビデオにとっておくことにしようw

最後に、当日、ゲーム会に参加して頂いた方々、本当に有難う御座いました。
ホストである自分が、ゲームに没頭してしまったので、いろいろと不都合があったかと思いますが、また、開催した折りには、御参加頂けると幸いです。

 

 

 

 

しかし、この形式、逆に時間かかるな…w

 


2 Comments

  1. スコーピオン・キング 4月 18, 2015 9:40 am  返信

    ここのところチェックを怠った隙に待ちかねたバトルレポート!
    それもファンタジー物語風な読み応えある内容とは…
    当日の心躍る対戦の思い出が蘇ってきました!

    お疲れさまでした。
    素敵なレポートありがとう!

    あ、ウォーマシン始めたのね… ふーん…^^

  2. NOZAKI 4月 19, 2015 11:03 pm  返信

    ひい!((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
    や、べ、べつに、ウォーハンマー止めたとか、興味なくなったとかじゃなくてですね…たしかに、エンドオブタイムの展開に大分閉口し…いえ! その、単にちょっとした浮気をしているだけというか、たまにメインディッシュ以外のも食べてみたいとかそういうのでして、決して、ウォーハンマーを止めたわけじゃないので、また、ゲームしましょう!ヽ(゚∀゚)ノ パッ☆

    あと、お待たせしてしまって、申し訳ありません(^^;;

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