「おっきな風車ー!!」
私は、ウルダハのハウジングエリア、ゴブレットビュートへとやってきた。
切り立った岩肌の上に造られたそこは、石畳が敷き詰められ、すべての壁を化粧石で飾られた、とても贅沢な、高級感のあるエリアだった。
真っ先に視界に入ってきた巨大な風車からは、地下から汲み上げたであろう、大量の地下水が溢れ出ている。
街中を巡る、その清涼な水は、強い陽射しに渇く街を潤し、とても爽やかな風を運んでくれている。
「いーい景色だなー…」
高地に建てられた街から見える景色は、とても見晴らしが良い。
どこまでも広がる地平線と、高い空は、否応なく気分を高揚させるけど、時折、頬をなでる風が、高まった気分を心地よく癒してくれる。
街のそこかしこには行商人が居て、交易都市の名に恥じない、見たことも無いような、珍しい食べ物や飲み物を、気軽に楽しむことが出来る。
それらを手にしながら、この景色を眺めていると、何時までもこうしていられそうなぐらい、とっても居心地が良かった。
ゴブレットビュートのアパルトメントは、ナナモ大風車と呼ばれる、一番大きな風車の中に作られていた。
街を見下ろせる位置にあるそこからは、汲み上げた地下水が、街を流れる様を、全て見渡すことができるだろう。
きっと、朝、昼、夕、晩と、水面に映える、街の情景の移り変わりを、眺め続けることが出来るんじゃないかしら。
緑に囲まれて、郷愁感溢れるラベンダーベッド。
海に囲まれて、リゾート感溢れるミストヴィレッジ。
そして、山に囲まれて、開放感溢れるゴブレットビュート。
各国のハウジングエリアは、どこも、とても良いところだった。
流れ者と呼ばれることも珍しくない冒険者を、本気で留めたいという気持ちが、どのエリアも溢れているのを感じることが出来た。
まだまだ、駆け出しだし、部屋を借りる財力すらもまるでないけれど、いつか、どれかに、自分の居場所を手に入れることが出来ると良いな。
よし。明日から、もっともっと頑張ろう!
内容の質の高さ、更新頻度、キャラ視点の独自性と言い本当に素晴らしいブログだと思います。
いつも楽しませて頂いてます。
お褒め頂きありがとう御座います!
なんだかテレちゃいます(*´ω`*)
これからも、宜しくお願い致します!