異世界の詩

見習い詩人のエオルゼア冒険記ブログ

憤怒の岩神タイタン(前編)

「お前が、副団長の言っていた冒険者か。オ・ゴモロ山の火口に乗り込む、入り口のことだな? 任せろ、とっくに調査済みさ」

ブロンズレイクのキャンプを見下ろせる高台で、ヴェイスケートさんの言っていた、元部下さんが待っていた。
リオルさんというその人は、海雄旅団時代も、コボルト族の調査が担当だったのだという。

「もうすでに、蛮風エーテライトの位置は特定してあるぞ」

初めて聞く言葉に、私は首を傾げた。

「…なんだ、蛮風エーテライトを知らないのか?」
「蛮族が独自に設置したエーテライトのことよ。私たちが日頃使うエーテライトとは、似て非なるもの。原理は同じはずだけどね」

その時、先にこちらに向かっていた、ヤ・シュトラさんが、姿を現した。
彼女は、蛮風エーテライトについて、なにか知っている様だった。

「コボルド族は迷宮のような穴ぐらに棲むからな。それを、ひとつひとつ調べていくのは果てしもない話だ」

そう言って、リオルさんが、蛮風エーテライトを探す理由を教えてくれた。
どうやら、コボルト族の守る区域を無視して、エーテライトを使って、直接、火口にある神殿に侵入するらしい。

「でも、私たちには蛮風エーテライトは使えないわ。そもそも、あれは蛮族たちが交感するために作られたものだから」

ヤ・シュトラさんが、思案しながら、言葉を続ける。

「海雄旅団があったころは、俺たちは、シャーレアン人の魔道士に協力してもらってたんだが……ねーちゃんもシャーレアンの出なんだろう? 同じようにできるんじゃないのかい?」

その言葉に、刺激されたのか、ヤ・シュトラさんが、再び考え始めた。
どうやら、深いところまで思考が至っている様で、小さく、何か呟きながら思案している。

「……そうか、地脈を利用している原理が同じなら……うん、いけそうよ。エーテライト技術は、私たちシャーレアンの専売特許よ。きっと、やってみせるわ!」

ヤ・シュトラさんのその言葉に、リオルさんと私は、力強く頷いたのだった。

 

「私はここに残って、蛮風エーテライトが機能するように、エーテルを送り続ける。あなただけでも、先に神殿へ飛びなさい」

ブロンズレイクの北、ゼルマ渓谷と呼ばれるところに、コボルト族の蛮風エーテライトは存在していた。
長く手入れのされていなかったエーテライトは、通常のエーテライトと違い、ヤ・シュトラさんが常にコントロールしていないといけないらしい。

私は、ヤ・シュトラさんと、その護衛の黒渦団の人を残して、ブロンズレイクで募った冒険者、ジェイロさん、マイさん、ネコさんと共に、蛮神タイタンの神殿へと突入したのだった。

 

 

「ひー ヒトだあ! ヒトがー 乗り込んできたー! オラたちのー エーテライト使ったんかー!」
「ヒトめー! だいーちは コボルド族のもんだー! 侵略者めー! タイタンさーまの 聖域を侵すつもりーか!」
「でてーけ! でてーけ! だいーちは オラたーち コボルド族のもんだー! ヒトはでてーけ!」

突如、神殿に姿を現した、私達を見て、コボルト族が一斉に色めき立った。
どうやら、ここは、聖域としているらしく、コボルト族が直接、乗り込んでくるような事は無いみたい。

その騒ぎ立てるコボルト族達の中で、より、高位と思われる姿をしたコボルト族が、騒ぎ立てるコボルト達を鎮める。
そして、次の瞬間、そのコボルト族が中心となって、蛮神タイタンへ向けたと思われる祈りの儀式が開始されたのだった。

 

「我が聖域を踏みにじるヒトの子よ…… コボルド族の……我が愛しき子らの嘆きが聞こえた……己の欲望のままに、大地を侵し、我が子らを殺す者よ……。その行い許すまじ!」

そして、コボルト族の祈りの声が最高潮に達した時、周囲のエーテルが一気に収縮し、溶岩の岩塊を一纏めにしたかと思った、次の瞬間、そこに、蛮神タイタンの姿が顕現していたのだった。

蛮神タイタンの姿は、巨大な岩塊の様だった。
その太く、力強い姿は、イフリートとはまた違った、高い耐久力と防御力を確信させ、その巨大な両の拳から繰り出させる攻撃は、いとも簡単に、人間を叩き潰せそうであった。

私は、その姿を目の当たりにして、生唾を飲み込んで、指先の震えを我慢するので精一杯だった。

「いきます!」

そして、ジェイロさんの攻撃で、蛮神タイタンとの闘いの火蓋は、切って落とされたのだった。

 

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