5年前の第七霊災。
当時、まだ幼かった私は、それを家族と目の当たりにしていた。
ただ一人、冒険者になると言って、家を飛び出していた、お姉ちゃんを除いて。
霊災以降、お姉ちゃんの消息は不明。
でも、家族の誰も、悲観的な予想はしていない。
それこそ、どこかで寝こけているんだろうぐらいの事は、みんな本気で思ってる。
だから、そろそろ、叩き起こしに行かないとね!
5年の歳月を経て、世界もだいぶ落ち着きを取り戻したと言うし、私自身も、それなりに冒険者としての勉強と訓練もした。
お姉ちゃんは、世界を知りに行きたいと言って、家を出た。
私は、吟遊詩人になって、詩を作りたい。
世界を詩いたい。
あ、ついでにお姉ちゃんも探しに(笑