異世界の詩

見習い詩人のエオルゼア冒険記ブログ

初めてのお友達

「え? 乗れないんですか?」
エレゼンの係員の方は、きっぱりと拒否を示すように、首を振って応えた。

お姉ちゃんは、リムサ・ロミンサに向かうと、最後の手紙には書いてあった。
家からは、直接、リムサ・ロミンサには行けなかったから、グリダニアから出ているっていう飛空艇で向かおうと思ったんだけど、ちょっと甘かったかなー。
係員の人が言うには、何かしらの功績が認められれば、許可が得られるかもしれないそうだけど、なかなか大変みたい。
かと言って、陸路で向かうのは、もっと厳しいだろうし…うーん…。

まぁ、仕方ないか。

取り敢えず、お姉ちゃん探しは置いておいて、グリダニアを見て回ろう。
家のあった村は、小さなところだったし、こんなに煌びやかな街や人なんか全然いなかったしね。
良い詩が書けるヒントが見つけられたら良いなぁ。

それから私は、ミューズさんと言う方に遭い、弓術ギルドに入門し、戦い方の初歩を身につけた。
弓は、旅立つ前から覚えはあったけど、ちゃんと習う事はなかったので、一から勉強し直すつもりでいる。

そうして、いくつかの課題と、街の人からの依頼をこなしていた時、1人のミコッテさんに話しかけられた。

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「こんにちは。イーディスさん?」
「あ、はい。イーディスです」
銀髪のショートで、何だかスタイリッシュなミコッテさんです。
「掲示板(*1)で見たんだけど、友達を探してるって?」
「はい。最近、こっちの方に出てきたのですが、知人もいなくて…」
「なるほど。私、こっちに来たばかりの人とか、冒険者になりたての人をお手伝いする事が好きなんだけど、良かったら、お友達にならない?」
「!! はい! 是非お願いします!」

おもわず、脊髄反射でお願いしちゃった。
後から考えたら、ちょっと不用心だったかも? でも、そう言う感じもしなかったし、わざわざ、訪ねて来てくれたみたいだし、問題ないよね? うん。

「良かった。それじゃあ、フレンドの儀式を行うね」
「はい、よろしくお願いします」
そう言って、彼女が軽く呪文を唱えると、淡いオレンジ色の光が、二人を包むように広がった。
「はい。完了。っと自己紹介してなかったね。私は、ハル。改めて、宜しくね」
「はい! 此方こそ、宜しくお願いします!」

この日、こっちに来て、初めてのフレンドが出来ました。
それも、冒険者のお友達さんが。
なんだか、とっても嬉しい出来事なのでした。

*1 プレイヤーサーチコメントの事。

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