異世界の詩

見習い詩人のエオルゼア冒険記ブログ

森の怒り

「なんだろう…これ…」

大きな切り株に突き刺さった剣を前に、私は、首を傾げていた。
訓練所のガルフリッドさんに頼まれて、「再生の根株」と呼ばれる切り株のあるところで、不審者の捜索を引き受けて来てみたものの、不審者は見当たらない上に、不審物を見つけちゃった…。
これ、抜いておいたほうが良いのかなぁ?

「その切り株に剣を刺したのはキミ? やっばいよー、そうゆーの」

その時、妙に陽気な声で、後ろから話しかけられた。
後ろを振り向いてみると、仮面の女性? と、ララフェルの男の人が立っていた。

ffxiv_20161105_233625

(怪しい人…?)
「いえ、私じゃ…」
「不審者って……。こいつ?」
呪術師風の人の方が、私の方を指さしながら、白いふわふわしているのに話しかけてる。

(むしろ、そちらの方が…あ、あの白いの、グリダニアに来るときにあった? ような?)

「違うクポ。この人じゃないクポ」
「君がやったんじゃないとしたら……。誰がこんなことを」
「どっちにしろ、こんな風にエーテルを乱されると…」

? あれ、いま、何か…?

「やっぱり、こうなっちゃうか!」
そう言いながら、仮面の人が拳を構えた。
それを見て、嫌な予感のした私は、彼女の視線の先。
つまり、後ろを、恐る恐る振り向いた。

ffxiv_20161105_233832

「きゃあ!?」
「下がって!」
そう言いながら、二人は飛び出していき、そのまま、戦闘に突入する。

これは、私も手伝った方が…良いよね?
そう思った私は、弓を構えると、矢を大木のモンスターに射放った。

「本気出せよイダ! 食われちまうぞ!」
「やってるっての!」
ケンカしながらも、すごい勢いで戦う二人。
これは、援護必要なかったかなー。むしろ、邪魔してるかなー?

「なんか出てきたよっ!」
仮面の人が、そういいながら、横に視線を投げる。
見れば、向こうの方から新たな大木のモンスターと、球根のモンスターがこっちにやってきてる。
二人は、大木のモンスターに手一杯だし、球根の方なら、私でもなんとかなりそう。
私は、ターゲットを球根の方に変えて、弓を引き絞った。

ffxiv_20161109_000419

それから、どのぐらい戦っていただろう。
なんとか、モンスター達を退けた私たちは、息を切らせて、座り込んでいた。

「…あれ? あれは…」

ふと、傍らに目をやると、なんだか綺麗なクリスタルが落ちていた。
ふらふらと、それに手を伸ばしたところで、私の意識は暗転したのだった。

 

Leave a Reply

Your email address will not be published.

You may use these HTML tags and attributes: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <s> <strike> <strong>

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください