異世界の詩

見習い詩人のエオルゼア冒険記ブログ

潜入作戦決行

「よう、なかなか似合ってるじゃないか……ハハ、やめてくれって顔だな」

奪取した魔導アーマーの修理を終え、潜入作戦のすべての準備が整った私達は、カストルム・セントリのすぐ近くにあるタングル湿林に居た。
救出作戦は、シドさんとアルフィノくんで、警備の注意を惹きつけている間に、帝国兵の制服に身を包んだ私達3人で潜入し、ミンフィリアさん達を助け出すというものだった。

「さっきまで、イダとヤ・シュトラが居たんだが、なんでも、気になるものを見つけたらしく、調査のために先行している。2人からの伝言だ。無茶をするな……だとさ」

シドさんの声に、私は深く頷いた。

「そろそろ、哨戒中の小隊が帰る時間だ。出発してくれ。俺からも言っとくぜ、無茶はするなよ……成功を祈っているぜ!」

そうして、カストルム・セントリへの潜入作戦は決行されたのだった。

 

カストルム・セントリ内部は、やはり、それなりに厳重な警戒態勢が敷かれている様だった。
帝国兵は隈なく配置され、それこそ、ネズミ一匹入り込む隙間は無いように見える。
もっとも、同じ格好をしているだけでノーチェックな辺り、見た目だけかなという感じもする。

内部で情報を集めるうちに、私は、ミンフィリアさん達が要塞の最深部にある物資保管塔に幽閉されているとの情報を得ることが出来た。
しかし、そこに向かうには、特殊な認識鍵が必要な壁が立ちはだかっていた。

「物資保管塔へ向かうための鍵だと? お前のような一兵卒が、捕虜の拘留所に何の用だ。さては……まあいい、これが帝国軍認証鍵だ。担当の部隊には、お前が向かうことを私から連絡しておいてやろう……」

私は、ダメ元で警備隊隊長に鍵の貸与を申し出たのだったのだけど……なんか、すんなりと手に入れられてしまった……。

流石に、無理筋かなと思っていただけに、罠か何かしらと疑いそうになってしまったけれど、ちゃんとゲートは開いたし、特に異変も無かった。
私達にとっては渡りに船なので、寧ろ歓迎すべきことなのだけど、帝国軍、こんな事で大丈夫なのかしら? なんて事を思ってしまう。

もしかしたら、急激な侵略戦争による領土の拡大に、兵隊の練度が追い付いていないのかもしれない。
この先、激化していく事は避けられないガレマール帝国との闘いだけれど、その辺りに付け入る隙があるのかもしれないなと、認識鍵を手にしながら、私は思うのだった。

 

 

「その手を離しなさい!」

保管塔の入り口に辿り着いた時、中から聞き覚えのある声が聞こえて来た。
開けっ放しになっていた扉から中を伺うと、ミンフィリアさんが帝国兵に声を荒げている姿があった。
彼女の後ろには、タタルさん、パパリモさん、ウリエンジェさんの姿も見える。

「あなたたちの目的は、わたしの力でしょう!? ならば、わたしだけを連れていけばいい! ほかの者たちに、指一本触れてみなさい! この場で舌を噛むわよ!」

そう言い放つミンフィリアさんの目は本気だった。
しかし、帝国兵はそうは思わなかったのか、ニヤニヤと下卑た笑みを浮かべている。

「こちら、第III分隊。どうした? ……なんだぁ!? この要塞に、味方を装って侵入しているだぁ!?」

その時、何処からか通信が入ったのか、ミンフィリアさん達を取り囲んで兵達が慌ただしくなった。
どうやら、私達の事がバレたみたいだけれど、今なら、不意打ちを仕掛けられる。

「今だッ、行くぞ!」

私達はお互いに目配せをし合い、ピックスさんの掛け声で、一気に塔内へと雪崩れ込んだのだった。

 

 

「助けに来てくれたのね……もう、無茶するんだから! でも、ありがとう! 」

パパリモさん、ウリエンジェさんの拘束を解いた事で、一気に形勢を逆転させた私達は、無事、帝国兵を排除する事に成功した。
ミンフィリアさんやタタルさんにも、大きな怪我は無いみたいで、本当に良かった。

「囚われたのは、これで全員。少し怪我はしているけど、みんな無事よ」

え。全員…?

「サンクレッドを見なかったか? どこにも見当たらないんだ!」

パパリモさんの言葉で、やはり、サンクレッドさんが行方不明になっている事を確信した私は、その問いに首を振って答えた。
ともあれ、私達の潜入が発覚している以上、ここに長居する事は危険だ。

「さぁ、ここから脱出を……我々はまだ……鋳薔薇の筺の中にいる……」

ウリエンジェさんの言葉に頷くと、私達は、カストルム・セントリから脱出するための行動を開始したのだった。

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